サルコペニア

  • サルコペニア『サルコペニア』とは、ギリシャ語の「筋肉」を意味する「サルコ(sarx)」と「喪失」を意味する「ペニア(penia)」から作られたことばで、加齢によって筋肉量の減少や筋力の低下がみられる状態のことをいいます。
    年齢とともに、私たちは肉体的だけでなく社会的にも精神的にも少しずつ活力が失われていきます。

    健康な状態から、心身の能力低下とともに介護が必要になっていくまでの段階を『フレイル(虚弱)』といい、超高齢社会の日本において健康寿命をいかに延ばしていくかの重要なキーワードとなっています。

  • フレイルの「3要素」

    ※身体的な衰え(サルコペニア・ロコモティブシンドローム)

    ※心理・精神的な衰え(認知機能障害・うつ)

    ※社会性の衰え(閉じこもり・老老介護)

     

    どんな症状を感じたら『フレイル』といえるのでしょうか?

    <フレイルセルフチェック> 
    1)体重減少:半年ほどで2~3キロ減った
    2)歩行速度の低下:青信号のうちに横断歩道を渡りきれない
    3)疲労感:わけもなく疲労を感る・何もする気になれない
    4)身体活動の低下:人との交流や外出が減った
    5)握力低下:ペットボトルのキャップが開けにくくなった
    ・3つ以上当てはまったらフレイルの疑い 
    ・1~2つはフレイルの前段階の疑い

    加齢とともに心身の能力が低下し、フレイルの上体を経て要介護へ移る
  • サルコペニアと要介護リスク

    加齢とともに骨格筋量は減少し、筋力も低下します。
    つまずく母ヒトの骨格筋は30代から年間1~2%ずつ減少し、個人差はありますが、80歳ごろまでに30~40%が失われます。

    筋量の減少と筋力の低下は転倒・骨折のリスクを高めます。
    転倒によって骨折してしまうと、治療やリハビリに時間がかかりそのまま要支援または要介護状態になってしまうことも。

    厚生労働省:「令和1年高齢社会白書」・・・65歳以上の要介護者の、介護が必要となった主の原因
  • 「転ぶ・落ちる」率

    令和3年の厚生労働省『人口動態統計』から高齢者の事故状況について、交通事故・自然災害を除く不慮の事故による死亡者の死因別割合は、『転倒・転落』が第1位でおよそ32%でした。

    また、平成30年東京消防庁が発表した「緊急搬送データからみる日常生活事故の実態」によると、『転ぶ』は「道路」が1位ですが、『転ぶ・落ちる』人の多くは居住場所で起きていることが分かります。
    図)「事故種別ごとの事故発生場所」図)「事故種別ごとの事故発生場所」

  • つまずかないために

    加齢とともに筋力が弱ってしまうことは仕方がないことです。
    しかし、筋肉を強化するための足腰トレーニングによって、筋量を維持・増加させることは可能です。そして筋量が増えると、身体活動が改善されるだけでなく骨の強度も高まります。

    サルコペニアの予防に効果的な『スロートレーニング』をご紹介します。

     

    <スロートレーニング>

    *お腹に効く(クランチ)

    *お腹に効く(クランチ)
    膝を曲げて仰向けに寝ます。手は胸元でクロスさせるか、指を組んで頭の後ろで支えます。
    首を少し丸め、両肩を床から少し浮かせた状態からスタートします。
    3~4秒かけてゆっくり状態を起こし、視線をおへその方へ。3~4秒かけて元の位置へ戻ります。5~10回繰り返します。

     *太ももに効く(スクワット)*太ももに効く(スクワット)
     

    *太ももに効く(スクワット)
    両足を肩幅程度に開き、両腕を肩の高さまでまっすぐ上げます。
    上体はまっすぐ前へ向けた状態を保ち、息をゆっくり吐きながら3~4秒かけて太ももが水平になるまで腰を下ろしていきます。できるだけ膝がつま先から出ないように。
    息をゆっくり吸いながら3~4秒かけて膝が伸びきる手前までゆっくり腰を上げていきます。5~10回繰り返します。

     

    *ふくらはぎに効く(ヒールレイズ)*ふくらはぎに効く(ヒールレイズ)
    両足を肩幅程度に開き、背筋をまっすぐふくらはぎを意識して立ちます。
    息をゆっくり吐きながら、5秒かけてかかとをゆっくり上げます。つま先立ちで30秒間キープします。
    力を抜いて「ドスン」とかかとを落とします。強めの衝撃を与えることで、骨細胞を活性化させる効果があります。
    (膝や腰に不安のある方はゆっくりかかとを下ろします。)